このページは「アメリカを代表する工芸品」にも選ばれたエレキギター・ベースの老舗、米国リッケンバッカー社の製品についてと、愛器 Rikenbacker 4001 V63 CS についてのページです。リッケンバッカー(以下リッケン)は量産エレキ楽器を初めて世に送り出した由緒あるエレキギター・ベースメーカーです。特に1960年代からブリティッシュロックシーンを主な舞台として、多くのユーザから指示され続けてきました。
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| やたらとノブが多いので有名です。写真中央がリアPUボリューム、右がフロントPUボリューム左がリアPUトーン、奥がフロントPUトーン、右奥がPU切り替え3点スイッチです。 | 全く使いものにならないミュート機能つきの不必要にバカでかいブリッジ… ぴかぴか光っていて、のぞきこむとゆがんだ自分の顔が映ります。昔のアメ車のバンパーやフィンに通じるものがある。 |
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| リッケンベースといえばこの人、Yesのクリススクワイヤーのサインモデルです。フロントピックアップはトースター・ピックアップと呼ばれています。 | 裏から見たところ。無理矢理なコンター(角を丸くする加工)が涙を誘う。だってホントに無理矢理なんだもん。さっきまで角があったのに、イキナリ丸くなってたりして… |
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| リッケンベースのヘッドは文句なしにベストデザイン賞。これよりかっこいいギターのヘッドはないと思います。 | ピックアップカバーのように見えるのはピックアップの一部。よって取り外し不可。こんな弾きにくいベースをよくも40年以上も作り続けてくれました。信じられません。 |
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| 製作過程で、フレットを打った後、上からフレットもろとも指板にラッカーがかかってます。信じられません。 | 写真ではよく分かりませんが、ナットの溝がU字型ではなく、V字にカットされてます。よって弦とナットの間に隙間がありまくりです。信じられません。 |
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| 今時ネックヒールが四角いの。ウソみたい。 | 改造後のリア・ピックアップ付近。弦を覆っていた「ホースシュー・ピックアップ」の一部が切除されて、ユニットが丸見えです。 |
リッケンバッカーはそのスタイルだけではなく、音も他のベースとは一線を画しています。リッケンバッカーベースの音を聴いてみたい方にお薦めするアルバムたちです。
ジャッ、ジャッ、ジャーの"Smoke on the Water"で知らぬ人のない「ハード・ロック」バンド、ディープパープルの代表作。ドラムのイアン・ペイスとともにパープルサウンドのボトムラインを支えるベーシスト、ロジャー・グローバーの音は、重低音とトレブルを持ち上げて、中音域を押さえたものです。主にフロントピック・アップ(トースターピックアップ)を使っているように思えます。イコライザ的にいうと60Hz~125Hzと1kHz~2kHzあたりは上げるのですが、逆に500Hzはかなり下げる事でギンギンとした耳障りな中高音域をおさえた「ちょっと鼻詰まり」な音です。おそらくハモンドオルガンもあるという音域の豊富なアンサンブルの中にあって、他の楽器とカブらない協調路線をとりながらも「さりげなく目立つ」音作りなのだと思います。このアルバム中の曲 "Pictures of Home" の中の8~9小節の無伴奏ベースソロは、短いながらロジャーのサウンドの真髄に触れられる瞬間です。ピック奏者ですが、かなり強めのピッキングに聞こえます。"Live in Japan" (ライブ録音)は、演奏の質は高いと思いますが、ロジャーのサウンドはうまく録音できていないのではないかと感じます。実はロジャーはこの後、1972から1973年の間にフロントのトースターピックアップを取り外してジャズベースのモノと思われるピックアップを(ナナメに!)つける改造をしています。映像を見ると、1972年3月のデンマークライブではオリジナルピックアップですが、1973年5月のニューヨークライブではナナメになってます。"Live in Japan" (1972年8月15~17日)の時点ではどうだったのか、気になります。
ロジャー・グローバーが築き上げたパープルサウンドを継承したのは、グレン・ヒューズ。この人もロジャーと同じリッケンバッカーのベースを使い、同じようにピック弾きをする人です。でも、ロジャーのトーンとはかなり違います。おそらくリアピックアップもかなり使っているのかな。さらにリッケンらしい音を出しています。そんでおもいっきり目立ちます。 "Burn" とか "Storm bringer"などのスタジオ録音のアルバムだと存在感が薄いんだけど(たぶんリッチーのせいだ! こんにゃろ)、このアルバムではバリバリに前に出てます。この音、もう何度聴いても惚れ惚れするなー。楽器だけじゃなくアンプやエフェクタサイド(エンハンサ?)でいじくっていると思われる節もあるけど、とにかくリッケンの魅力を完全に引き出してます。ベーシスト冥利に尽きますね。自分のバンドでこんな音を出したら、きっと「目立ちすぎ」との不評を得られる、そんなサウンドです。
ビートルズ後期のこのアルバムでは多くの曲がリッケンバッカーで演奏されているようです。『グラスオニオン』『バースデー』『オブラディオブラダ』『ヤーブルーズ』『ホワイルマイギタージェントリーウィープス』『ヘルタースケルター』などで存在感のあるサウンドが聞けます。ピックによるアタックがありながらも音の減衰が早い独特の音は、リッケンの特徴であるブリッジ内蔵ミュートを使用していると思われます。巷説によればフラットワウンド弦を使っているとか。
ビートルズ後期からポールのトレードマークになったリッケンバッカー4001S(メイプルグロー)。パープルやイエスでのトレブルの効いた派手な音で、硬派なイメージのあるリッケンですが、ポールの暖かみのあるヒューマンな音は、リッケンの魅力はそれだけではないことの生き証人です。このアルバムの代表曲"Silly Love Songs"のミュートのかかった音は中々マネできません。
詳しくは分らないんですが、このバンドのベーシストはどうやら4005を使っていたようです。録音が古めのものが多い(&ジョン・ケイらのギターの音がでかい)のでベーシストとしては今一つな印象です。このバンドはギタリスト・ベーシストがそろってリッケンを使っていたので有名ですね。タイアップ宣伝など盛んに行われていたようです。4005を持った写真と4001を弾く映像を見たことがあります。4001の映像の方は指弾きでした。ピック弾きだとばかり思っていたので意外でした。
こんなにベースが目立っていいんでしょうか? いいんです。プログレだから。おまけにエフェクター踏みまくってます。いいんです。だって、プログレだから… アンサンブルのボトムを支えるというより、ソロ楽器の側面が強い音です。余談ですが、この人は体や手がデカイので、リッケンがまるでショートスケールに見えます。サイズ的には大きめのリッケンという楽器をすごく余裕を持って弾いているようで羨ましいです。
ピアノのデイヴの弟、クリス・ブルーベックが4003FLを弾いているようです。リッケンのライン・アップにフレットレスがありますが、音が聴けるのはこのアルバム以外知りません。ブンブングリグリ系リッケン・サウンドはそのままに、フレットレスの妙が加わって、エモイワレヌ音です。ぜひ御一聴。
Rikenbacker 4001 V63 CS の改造レポートです。
所蔵している Rikenbacker 4001 V63 Chris Squire Limited Edition の情報です。自分のメモ用です。